置いてきぼりと高級化

2015.1.27

私は東京から帰るとき、年に5~6回は夜行バスで帰ってくる。
遅くまで飲めるからだ。

きのうの夜も夜行バスを利用して京都に帰ってきた。
夜、新宿でバスに乗るとき、こんな 注意書きをもらった。


文体は穏やかでも、『乗り遅れても知らんよ』 という穏やかでない注意書き

東京(新宿)~京都の所要時間は約7時間半だが、途中2回トイレ休憩がある。
そして、発車の際には運転手が、乗り遅れがないか乗客数を確かめてから発車する。
そういうもんだった。

それが、『乗客数を確かめないで、時間が来たら発車する』 というのだから穏やかでない。
最悪の場合、置いてきぼりを食うことになる。
驚いた

だが、車内に入ってわかった。
座席の横にカーテンがある。
こんなバスに乗るのは初めてだ。
(くだん)の注意書にも、よく見れば 『カーテンを開閉いたしません』 と書いてある。
要するに、カーテンの中をのぞきません、プライバシーに配慮しますってことだ。
へー。
私なんか、のぞかれたって構わんけど・・・

bus_033.jpg
よく見れば座席の横にカーテンがある
名付けて 『マイカーテン』 とは・・・  くすぐったい名前だ

従来私が乗っていたのは 『ドリーム号』 といったが、このほどのダイヤ変更で名前が 『プレミアム ・ドリーム号』 に変わった。
私にとっては初めての 『プレミアム』 ドリーム号

値段も \5,590 から \5,710 になった。
差額の \210 はプライバシーの保護代か。

見ればシートの背もたれも高くなったし、足元には AC 電源のコンセントもついている。
なるほど 『プレミアム』 だ。
私にとっては不必要な 『付加価値』 だが、世の中の高級化はいたしかたない。


bus_034.jpg
これが高級化された 『プレミアム』 ドリーム号
途中停車の足柄サービスエリアで
置いてきぼりを食わないよう、早々にバスに戻る

2015.1.27










岸壁の母とストラディバリウス

2015.1.24

きょうはお寺の新年会があった。
余興に踊りが披露された。
題目は『岸壁の母』

岸壁の母の名演
岸壁の母の名演

何度も聞いている歌とメロディーなので、別に珍しくもない曲だ。
しかしきょうは、年老いた母を感情豊かに表現する踊り、低音の響く浪曲調の伴奏に乗せられた歌詞を聞きいているうちに、目がうるんできた。

  〽 母は来ました きょうも来た
    この岸壁に きょうも来た ・・・

理不尽な戦争に狩り出され、ソ連によって不法に抑留されたわれら日本人。
生きていると堅く信じて待ちわびる母。

もしやもしやにひかされて・・・ 
海より深い母の愛
いつもは何とも思わない私だが、きょうはこの曲に涙した。

小学校の頃、国鉄山陰線、小浜線経由で福井県の田舎に行った。
途中、舞鶴付近の線路沿いに『お帰りなさい、お疲れさまでした』の大きな看板が掲げられていたのを思い出した。
興安丸が舞鶴に帰ってきた当時、興安丸の動向を地図入りで報道していた当時の新聞を思い出した。
その地図は対馬海峡付近と記憶しているから、ソ連からではなく、中国からの引き上げだったんだろう。
いま調べてみたら、 1953年(昭和28年)3月のことだ。
小学5年のときだ。

そんな時代もあったんだ。
国家による戦争、犠牲になるのはいつも庶民。
我が国は、もうそんな悲劇は二度と繰り返さないと信じたい。

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そのあと、バイオリンコンサートに行った。
京都の古い町家を改装したレストランがその会場だ。
演奏は松野迅という方で、結構有名なバイオリニストだそうだ。
そして楽器がストラディバリウス。

ストラディバリウスの名演
ストラディバリウスの名演


演目は、シューマンのトロイメライ、ドボルザークのユモレスクなど有名な小品が多かった。
最後はモンティのチャルダッシュで盛り上がった。
violinconcert160.jpg間近で聞かせてもらったので、弦のこすれる音まで聞こえた。
これがストラディバリウスかっ !

中でも面白かったのは宮城道雄の有名な 『春の海』 の、バイオリンとピアノの二重奏。
お正月によく演奏されて耳に馴染んでいるのは尺八とお琴の二重奏だが、松野迅さんによると、バイオリンとお琴(ピアノ)バージョンもあるという。
でもそれは、著作権を持っている宮城家がレコード化を認めないので、余り知られていないという。
そうだ、私も聞いたことがない。
宮城道雄死後50年経ったので、これからはバイオリンとお琴(ピアノ)バージョンも演奏されるようになるだろうと松野迅さんは説明してくれた。

『春の海』 を改めてきょう聞いてみると、なかなかモダンで、難曲だ。
宮城道雄の独創性に感心した。
緩急自在のこの曲にリズムがあるのだろうかと思って、演奏後にピアノ譜を見せてもらったら、「C」がついていたので四分の一というリズムはちゃんとあるらしかった。

宮城道雄死後50年というので思い出した。
東海道線の夜行列車で転落死した、と当時新聞記事を読んだのを思い出した。
いま調べてみたら、 1956年(昭和31年)のことだ。
中学3年のときだ。

きょうは舞鶴の引き上げ、宮城道雄の転落死と、50年以上昔の古い新聞記事を思い出した一日だった。

2015.1.24





【過去の関連記事】 演奏会編
岸壁の母とストラディバリウス (2015.1.24)
人類の至宝 (2014.3.10)
ルイサダのショパン (2013.11.21)












民間外交

2015.1.16

きょうバスに乗り合わせた隣りの座席の女性がスマートホンの Google Map の画面を何度も触って何か調べている様子だった。
私は、地理で困っている人にはなるべく助けてあげるようにしているので、「どこ行くんですか」「どこか探してますか」と声をかけた。

女性は何か言おうとしているのだが、口ごもって困った顔をしていた。
開けている手帳にハングルのようなものが見えたので、すぐ、あ、韓国人だなと思った。

といっても韓国語を話せない私は仕方なく英語で聞いてみたが、私の英語が下手なのか通じない。
結局、身振り手振りと片言の日本語(地名)で、彼女は「四条河原町」に行きたいのだと分かった。

市バスで隣りになった女性
2015.1.16

「このバスで行けるのか」と聞きたかったらしいので、
英語で「行けるけど遠回りなので、一日乗車券を持っているなら、途中で乗り換えた方が早く着くよ」と説明したが、道に迷うのを躊躇してか、「このまま乗っていく」らしい。

窓に貼ってある「一日乗車券」のステッカー を指差して「あれは車内で買えるか」「一日何回でも乗れるのか」らしいことを聞かれたので、それなりに答えた。
「一日」を説明するときには人差し指を1本立てて「ワンデー」と強調した。
まぁ私の言ったことが薄々通じたみたいだった。

もっといろいろ話したかったが、通じないので言いよどんでしまった。
向こうも何かしゃべりたそうなのだが、ウーン、ウーンと言いよどんで結局ほとんどしゃべれなかった。

一日乗車券のステッカー
2015.1.16

私は途中で降りたが、それでも彼女はニコニコして「ありがと」「ありがと」と繰り返し言ってくれた。

向こうのお国の女性大統領は『反日』で凝り固まっていて煮ても焼いても食えないが、韓国人がこのようにして日本にいい印象を持ってくれたら (多分いい印象を持ってくれたと思うが)、民間外交は成功だ。

2015.1.16











雪で明けた新年の初詣

2015.1.2

きのう元旦の昼ごろから降り出した雪は、京都地方気象台の調べでは夜7時に 16 cm 積もったという。
61年ぶりの記録だったそうだ。
毎年とはいかなくても、数年に一度は積もってるように思ったので、そんなに長く降らなかったのかなぁ と意外な感じがした。

けさ起きて早速、雪の積もった京都御苑(きょうとぎょえん)に行ってみた。
人は三々五々集まって来て、みんなこの珍しい風景をカメラに収めていた。

京都御苑の雪
京都御苑の雪
2015.1.2 08:00 AM

晴れてきたので、世界遺産の上賀茂神社に初詣に行った。
(やく)(はら)いあらゆる災難を取り除く厄除(やくよけ)の神社、または王城鎮護の神社として古来より崇敬を受けてきた神社だけあって、上賀茂神社の人気は高い。

hatsumohde949.jpg
上賀茂神社に初詣

参拝を終えてでてくると、そこはお(まもり)やお(ふだ)の売り場。
掲げられた 豊富な 『メニュー』 を見て驚いた。

お守りやお札の『メニュー』
お守りやお札のお品書き
画像を大きくすると小さい字の説明書きもよく読めます
なんと、お守りだけで 17 種類。
         交通安全守
         縁結守
         学業守
         合格守
         病気平癒守
         延命長寿守
         芸能上達守
         杜若(とじゃく)守 (杜若(かきつばた)の花言葉「幸せは必ず来る」)
         安産守
         錦守
         勝守 (勝負事・ここぞというときに)
         雷除守
         こども守
         うまくいく守
         福守
         八方除守 (世界中どの方向に移動しても守ってもらえる)
         厄除守

ふへぇー その種類の多さに驚いた。
売り場にはなぜか女性が群がっていた。
家内はお守りの代わりに『破魔矢(はまや)』をいただいた。

そして、そこを通り過ぎた帰り道。
ぜんざい、大根(だいこ)炊きも ここでは 「厄よけぜんざい」「厄よけ大根炊き」だ。

zenzai951.jpg
「厄よけぜんざい」「厄よけ大根炊き」

我が家はことし1年、破魔矢が魔物を追い払ってくれることだろう。

2015.1.2












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shochan31

Author:shochan31
名前が しょうじ なので障子が背景となっている。ペンネームはアルファベットで shochan(しょうじの愛称)だが数字 31 の由来は不明だ。

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