「対」の親柱を発見

2020.1.13

きょう、或るサークルの新年会に呼ばれて行った。
場所は京都、鴨川畔にある厚生施設で、敷地はもと木戸孝允邸だった場所だという。
お屋敷の建物も残っていた。

木戸邸
木戸孝允邸

「明治天皇行幸所」との石柱があるのは、明治10年、病床の木戸孝允を明治天皇が見舞いに来られた記念である。
しかし、木戸孝允はその1週間後にこの屋敷で亡くなった。

・・・ それはさておき、そのお屋敷の前庭に『今出川橋』と彫られた石柱があった。
あ、これは〔石柱の形や彫られた書体から見て〕ウチの近くにある『今出川橋』の親柱と同じじゃないか

今出川橋
『今出川橋』と彫られた石柱

やや離れたところには『小川』と彫られた石柱が。
〔註: 小川とは、今出川橋の下に流れていた川の名前〕

うん、これは間違いなくウチの近くにあるのと同じだ。!!

今出川橋
こちらは『小川』

へえー、こんなところにあったのか。

今出川橋
横には『大正元年十一月竣工』の文字

横には『大正元年十一月竣工』の文字が見える。
それで、新年会の帰りに、ウチの近くにある『今出川橋』の親柱はどうなっているか〔果たして「大正元年十一月竣工」かどうか〕見に行った。
これである。
場所はウチの近くのみつば幼稚園の植え込みで、二つ並べて置いてある。

今出川橋
みつば幼稚園の植え込みにある『今出川橋』の親柱

以前からあるので、とくに気にもしていなかったし、〔親柱はもともと4本あるが〕残りの2本がどうなったのかも気にしていなかった。
ただ、この親柱は、もと小川【註】にかかっていた今出川橋の親柱だということは近所ではよく知られている。
【註】 「おがわ」。固有名詞である。「はぁるの小川はサラサラ行くよ」の小川ではない。この川は室町時代の『洛中洛外図屏風=上杉本』(国宝)などにも描かれ、そこには「こかわ」と書かれているので、むかしは「こかわ」と呼ばれていたことがわかる。

実際、私の子供のころは小川(おがわ)はちゃんとした川で、水が流れていた。
しかし、昭和39年頃に暗渠となり、橋が不要となった。
それで、その親柱〔のうち2本だけ〕をここに置かれたものと思われる。

さきほど木戸孝允邸で見た石柱と〔石柱の形や彫られた文字の書体が〕同じなので、これら4本は同じ橋の親柱に間違いない。
〔2本だけなぜ木戸孝允邸に移されたのかはわからない。〕

今出川橋
「小川」の横には文字が彫られているが、蔦で隠れている

さて、「小川」の石柱の横に果たして「大正元年十一月竣工」と彫られているかどうか。
文字は彫られているが、下半分が蔦で隠れていてよく見えない。

今出川橋
やはり「大正元年十一月」の文字

そこで、その蔦を指で押し下げながらよく見ると、木戸孝允邸にあった石柱〔親柱〕と 同じ書体で「大正元年十一月」と彫られていた

旧今出川橋は〔いまは無き〕小川にかかる今出川通の橋である〔であった〕。
この地図の今出川通は広い道だが、明治まで細い道だった。
大正元年に市電が通ることになって道が拡幅されて今のようになった。
市電は大正元年12月に開通している。
この石柱〔親柱〕の文字から判断すると、橋は大正元年11月に竣工し、翌12月に市電が通ったことになる。

その市電も昭和51年に廃止となり、今出川通はいま、市バスが通っている。
今出川通が幹線道路なのは今も変わりがない。

地図
昭和39年頃に暗渠となった小川(おがわ)は現存しない

従来知られていたみつば幼稚園の場所と、きょう「対」の親柱を発見した旧木戸孝允邸の場所は上図のとおり。

2020.1.13







用途不明の土器

2020.1.5

先日、地元の新聞に昔の土器の展示が行われているとの報道があった。

土器
© 京都新聞 2019.12.31 朝刊

きょうはその会場で、展示を企画した大学生が説明してくれるというので出かけてみた。

京都は平安京の昔から人々が生活を営み、火災、再建を繰り返してきた土地なので、いろんなものが埋まっている。
土器は割れやすいので破片となるが、腐らないのでそのまま掘り出される。
それらを集め、破片(ピース)をつなぎ合わせると当時の土器が復元され、そこから当時の生活や文化が読み取れるという。

土器
平安時代の土器の展示

面白いと思ったのは、用途不明の土器があるということだった。
こちらは小さな穴がたくさん開けられたお皿。
私は調理用として何かに使ったのかなと思ったが、考古学者には用途不明だという。

土器
用途不明の土器

丸いお皿の両端を上に曲げてある「耳皿」と呼ばれる土器。
これも用途不明だという。
ただ学界では、箸置きに使ったのではないかという推測が定説になっているそうだ。

土器
「耳皿」は箸置きか

けっこう学問はすすんでいると思うけど、まだこういうなのもあるんだ。

用途不明の土器がある点と、未解明の学問分野があるという点と、二重に興味深かった。

2020.1.5







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名前が しょうじ なので障子が背景となっている。ペンネームはアルファベットで shochan(しょうじの愛称)だが数字 31 の由来は不明だ。

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