鬼門除けに亀石

鬼門除け | 鬼門封じ | 京都 | 民間信仰 | 玉砂利2021.5.29

魔物は鬼門からやってくるという。

敷地の鬼門(東北の角)ないしは裏鬼門(南西の角)に小さな結界をつくり、白砂(ないしは白い玉砂利)を置いて清め、魔物の侵入を防いでいる家があると聞いていたし、以前 誰かから 『これがそうや』 と教えてもらった記憶があった。

先月、ウチの近所でそんなことをしている民家に気づいた。
へー、このウチも鬼門除けをやってるわ。

鬼門除け
先月30日、白砂を設けた鬼門除けを発見

その後、その気になって見回しながら歩くと、ウチの近所でもたくさん見つかることがわかった。

鬼門除け

レンガなどで真四角の結界を作り、その中に白砂(ないしは白い玉砂利)を置いているウチは結構あるもんだ、と改めて民間信仰の根深さに気づかされた。
中には白砂だけでは物足りなくて、結界の中に 南天や柊(ひいらぎ)を植えている家もあった。
南天は「難を転ずる」とされるし、柊は葉にトゲがあって悪魔が避けるといわれている。

さて、きょうは三軒続いて鬼門除けを設けている所があった。( 👇 )
〔この場合は裏鬼門だが〕

鬼門除け
三軒続いて鬼門除け

その三軒のうち、一番西のウチ(上の写真では一番左のウチ)は、玉砂利の代わりに まあるい石を埋め込んでいた。

鬼門除け
まあるい石を埋め込んだ鬼門除け

ここひとつき程の間に、ウチの近所だけで 何十軒(件)もの鬼門除けを見つけたが、こんなのは初めてだ。
花崗岩のようだが、ちょうど池に浮かぶ亀の背中にように見える。

鬼門除け
池に浮かぶ亀

ちょうどそのウチのご主人と思しき男性がおられた。
写真撮影の許可を得るため声をかけたついでに聞いてみたら 『私のアイデアです』 とほほ笑んでおられた。

2021.5.29






菖蒲と杜若の攻防戦

菖蒲 杜若 | 菖蒲 | 外来生物法 | 要注意外来生物 | 菖蒲 | 杜若2021.5.12

『いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)』 ……
どちらも優れていて選択に迷うことのたとえだ。

鵺(ぬえ)を退治した源三位頼政が、褒美として宮中から菖蒲前(あやめのまえ)という美女を賜ろうとしたとき、12人の美人のなかから目指す菖蒲前を選び出してみよと命ぜられ、
五月雨(さみだれ)に 沢辺(さはべ)の真薦(まこも) 水越えて いづれ菖蒲(あやめ)と 引きぞ煩(わづら)ふ
と詠んだという伝承によるいう。(太平記 巻二十一)

五月雨(or 梅雨)が降り続いて沢辺の水かさが増したため、マコモもアヤメも水没してしまってどれが菖蒲の葉かわからず、引き抜くのに悩んでしまう
という意味だそうだ。

ただし、当時(平安時代)「アヤメ」は、今で言う「ショウブ」の異名だったそうだ。
「ショウブ」は端午の節句にお風呂に入れる香りのいい草だで、花は穂のような形をしていたって地味 ― ということは、「太平記」の菖蒲前(or あやめ御前)は、花ではなく、すらっとした葉の姿や香りのよさをイメージして名づけられたらしいという。
ま、そんなむつかしいことはさておき、ここでは花のこととしておこう。

実際、似た花は多い。
図鑑
そのうち黄ショウブは明治時代にヨーロッパ~西アジア方面から日本に帰化した外来種だそうだ。

ところで、この写真( 👇 )は京都御苑で2015年に撮った写真だ。

黄菖蒲
2015.5.4

このときは、小川のほとりで黄ショウブが元気に繁っていた。
ところが、去年〔2020年〕気がついたら( 👇 )杜若に代わっていた。

杜若
去年、2020.5.23

花が2輪。(そして、咲き終わったのが1輪)

杜若
2020.5.23

2015年以降、2019年まではどうだったか、私は気にしてなかったのでわからないが、この交替は、京都府八幡(やわた)市在住のAさんによると、
京都御苑の管理において、環境省が黄ショウブを排除したのではないか、
ということだった。( 記事は こちら

環境省〔国立環境研究所〕の 侵入生物データベース によると、黄ショウブは、外来生物法で要注意外来生物としてリストされている。
それで排除したのかぁー

その杜若、ことしはもっと繁ってくるか と、先日から心待ちにして観察していた。
ところが、期待していた杜若ではなく、また黄ショウブが咲いていた。〔4日前、5月8日発見 👇 〕

黄菖蒲
2021.5.8

おやおや、黄ショウブの復活だ。
生命力旺盛。
やっぱり、環境省が要注意外来生物として指定するだけのことはあるなぁ。

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…… と思っていたら、きょう小川のほとりを通りかかったら、その黄ショウブを抜いているではないか。

黄菖蒲

近づいて話を聞いてみると、「黄ショウブは抜くように指示された」という。
なるほど、京都御苑は環境省が管理する公園だ。
その公園で要注意外来生物がはびこっているのはメンツが立たないのだろう。

写真を撮っていたら、作業員の方が、小川の対岸に 『カキツバタ(杜若)』 を見つけ、「あ、ここに杜若があるわ」 と教えてくれた。
黄ショウブに押しやられて枯れたかと思われた杜若だが、生き残っていたのだ。

黄菖蒲

環境省の作業員の方にとってはホッとされたことだろう。

黄菖蒲

私にとっては、黄ショウブでも杜若でも構わないが、黄ショウブが要注意外来生物なら杜若の方が好ましいことは論を俟たない。

2021.5.12










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名前が しょうじ なので障子が背景となっている。ペンネームはアルファベットで shochan(しょうじの愛称)だが数字 31 の由来は不明だ。

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