伝説の菅原道真

2018.3.18

きょう所要で行く目的地に多少早く着きそうだったので、時間調整のためその近くにある 「菅大臣(かんだいじん)神社」 に寄ってみた。
入口はいつもバスの中から見ているが、境内の中に入るのは初めてだ。

いま2月の中旬。
ちょうど赤い梅の花が見事に満開だった。

菅大臣神社
菅大臣神社の飛梅

神社の説明によると、この神社があるのは菅原道真の邸宅の跡だそうだ。
道真が大宰府に流される前に 「東風(こち)吹かば、匂い起こせよ梅の花 ・・・」 と自宅の庭の梅の花に歌を詠みかけた、その梅 (の何代かの末裔?) だという。
すなわち、世に言う 「飛梅(とびうめ)」 だ。

ふーん、そうか。
すると、いま大宰府天満宮にある梅は、道真を追って大宰府へ飛んでいった梅か。

大宰府天満宮
大宰府天満宮の飛梅

こっちは白梅のようだが、何代か重ねるうちに白に変色したのか、あるいは京都の邸宅跡のが赤に変色したのか。
まぁどっちでもいいが、私は目の前の紅梅の美しさにしばし見とれた。

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ところでこの 「菅大臣神社」 は菅原道真邸宅跡に建てられた神社で、境内には道真公産湯(うぶゆ)の井戸があるという説明もあった。
へぇーどんなもんかなぁ ・・・ と好奇心で探してみたが簡単にはわからなかった。
少し歩き回って、透かし塀のむこうにそれらしき石があった。
長い年月の末に破損してしまったのかも知れない。

しかし待てよ、うちの近くにある 「菅原院天満宮神社」 にも道真公初湯(産湯)の井戸というのがある。
インターネットで調べると、曽祖父菅原古人(ふるひと)以来菅原氏三代(四代?)の邸宅 「菅原院」 は平安京一条三坊十二町にあり、菅原道真はここで生まれたのだという。
平安京一条三坊十二町を地図で確かめてみると、ちょうどこの神社の場所に当たるではないか。
すると、産湯はこっちなのだろうか。

さらにインターネットで調べると、
奈良の大和西大寺駅から南へ800mほどのところに 「菅原天満宮(菅原神社)」 があり、その近くに 「産湯の池」 というのがあるという。
菅原道真の母君が京都からこの菅原の故地(実家?)に帰ってきてここで出産したという。
こちらは産湯の「井戸」ではなく 「池」 と微妙に異なる。

また、京都の南に 「吉祥院天満宮」 という神社があり、その境内には道真の 胞衣(えな)塚 があり、かつては産湯に用いられた井戸があったと伝わる、という。

Wikipedia では菅原道真の生誕地を 7か所 紹介している。
菅原道真後世神格化された人物だけに、出自には尾ひれがついたらしい。

2018.3.18




【過去の関連記事】 見て歩る記 京都編(京都府も含む)
ただし、2015年以降、2014年以前はこちら

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