さわったらあかん
きょう所用で京都・嵯峨にある車折(くるまざき)神社に行った。
境内にはいろんな社(やしろ)がひしめきあっていた。
そのうちのひとつに、立砂(たてずな)がご神体かと思わせる社(やしろ)があって思わず足を止めた。

清めの社(きよめのやしろ)という。立砂がご神体のようだ
ご近所の方とおぼしき方が深く頭を下げて通り過ぎていく。
地元の崇敬をあつめているらしい。
ふつう、京都で立砂といえば、上賀茂神社にある立砂だ。↓

上賀茂神社の立砂
賀茂の神さん、賀茂別雷神 (かもわけいかづちのかみ) はこの山に降り立たれるのだそうな。
ご神体の象徴だ。
ところがこちら〔車折神社〕の立砂はえらい急角度だ。
変だなと思って、近づいてよく見ると、小石をコンクリートで固めてあった。
なーるほど、そうだったのか。
そりゃそーだろ。
こんな急角度に砂を積んだら、乾いたらすぐ瓦解してしまう。
コンクリートだから、こんな急角度でも崩れないのだ。
不謹慎にも笑ってしまった。
しかも、立砂の横には 『さわるとご利益(りやく)が受けられません』 との立札があり、また笑ってしまった。
そう書いてある ということは、さわる人が多い、ということの証(あかし)である。

さわったらあかん
ご神体にさわるなどしたら罰(ばち)があたるのは当然なのに、そうは書かずに 「ご利益が受けられません」 とは控えめな言い方だ。
でも、それを知らんと 〔或いは、知っていながら好奇心から〕 さわる若者がいる、ってことか。
2021.4.6
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