私の心配 富士山

2013.1.5

きょうの夕刊に「富士山の環境保全のため、登山者に入山料を課したり、入山者数を規制したりすることを検討する」との記事があった。
世界文化遺産登録についてはどちらでもいいと思っているが、あの秀麗な形を誇る富士山は日本の宝だ。
ごみがあまりにも多いのでユネスコは世界文化遺産登録を認めないのだという。
ごみの実態は知らないので、私としてはノーコメントだ。

日本経済新聞 2013.1.5 夕刊 9ページ
日本経済新聞・夕刊9ページ

それより私が以前から心配していることがある。
それは富士山の東側にある須走(すばしり)口の「砂走り(すばしり)」下山道と御殿場口の「砂走り」下山道のことだ。
私はいまから55年前、昭和33年7月31日に富士宮口二合目から富士山頂に登り、翌1日御殿場口の「砂走り」で下山したことがある。
経験した方はご存知と思うが、「砂走り(すばしり)」とは文字どおり砂の斜面を駆け下りるのだ。
右足を一歩前に出すと砂と一緒にズルズルと3m位ずり落ちる。すかさず左足を出すとまたズルズル・・・。瞬く間に下山できる。

砂走りのようす
画像は http://forever.pressbox.jp/blog/index.php?e=54 から拝借しました

労せずして下山できるのはいいが、ずり落ちた砂はもとに戻らないだろう。
55年前からいまも続いているそうだし、私が下山した55年前よりも昔から「砂走り」が行われていただろう。
一体どれ位の砂がズリ落されたことだろう。
富士山では西側に「大沢崩れ」というのがあって、富士の秀麗な山容を崩すとして心配されているが、これは自然の営みで致し方ない。一方富士山東側の須走口・御殿場口は人為的な営みだ。
55年前に加担した者として申し上げにくいが、あの見事な山容が削られていくと思うと心配でたまらない。

「砂走り」でズリ落ちた砂の量は人為的なもので、「大沢崩れ」の自然の営みに比べたら取るに足らない・・・というのなら多少は気が休まるが・・・。
杞憂に終わることを願う。

2013.1.5






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