氏神さん

2013.5.12

きょうは私の住んでいる京都・西陣(にしじん)地区の氏神(うじがみ)さん、今宮(いまみや)神社のお祭り、正確には「還幸祭(かんこうさい)」だった。
神輿(みこし)に乗って「お旅所(たびしょ)」に出張されていたご神体が「本社」(今宮神社)に戻られる日だ。(※注: 出張されたのは5月5日で、それは神幸祭という。)
還幸祭は伝統的には毎年5月15日と決まっていて、私の子供のころは5月15日に剣(ほこ)・山鉾・獅子舞・子供神輿・牛車(ぎっしゃ)の祭列のあとにお神輿(みこ)っさんが巡行したものだ。
その後いつの頃からか斎行が5月15日に近い日曜に変わったらしい。
子供のころから50年ほど京都をルスにしていたので、還幸祭の巡行、普通は「今宮さんのお祭り」というが、これを見るのは久しぶりだった。

神輿は3基あって、大きいのは重さ2トン。京都の神輿の中では一番大きくて重いといわれている。
余り重いのでかつぐわけにもいかないので台車に載せて引っ張っている。
ただし道中で1箇所、ウチの近くの『千本中立売』という交差点では神輿をかつぎあげるというので見に行った。

まず最初の神輿。台車を外してかつぎあげ、交差点ではワッショワッショと振って一周した。

お神輿のかつぎあげ
京都市上京区千本中立売の辻で

神さんが乗っておられるという神輿を乱暴にあつかう祭りは日本全国でみられる。
中には海に放り投げるとか、ぶつけるとか、あがめてるのか遊んでるのかよくわからない。
でも不思議なモンで、しずしずとお通りいただくよりずっと親しみがわく。

きょうの“神輿かつぎ”はまだ穏やかだった。
神輿が重すぎて勝手気ままに扱えないのかもわからない。
次の2基めの神輿はどうなるんだろと見ていたら、台車に載せたまま通過していった。
3基めも同じだった。
聞いてみると2基め3基めはさきほどの1基めよりずっと重くて大きく、かつげないらしい。
一体中に何が詰まっているんだろ。

地元の見物人の話だと、伝統のお祭りも結構変化があるらしい。
お稚児さんの舞を道中で披露していたが、それはほんの2~3年前からするようになったのだという。
陽が落ちたあとの神輿には提灯を飾って火を入れ,松明(たいまつ)を先頭に進んでいったが、松明は去年、80年ぶりに復活したのだという。
そういえば宮司さんは行列の最後に衣冠束帯姿でオープンカーに乗っておられた。

何百年も歴史のあるお祭りだが、変化を恐れずいろいろな取り組みがされているらしい。
それが伝統を継承する秘訣かも分からない。
そんなことを思いながら神輿を見送った。
辺りが暗くなり、松明の火が遠ざかっていった。

2013.5.12











コメントの投稿

非公開コメント

筆者のプロフィール ↓

shochan31

Author:shochan31
名前が しょうじ なので障子が背景となっている。ペンネームはアルファベットで shochan(しょうじの愛称)だが数字 31 の由来は不明だ。

最近書いた記事 ↓
月別アーカイブ ↓
このブログ内を検索できます ↓
管理者専用 ↓